「森の遠くで 登山を通した私の半生記」
武田宏著 白山書房 1600円
完売いたしました

高校時代に生物部に入り部活動で山に登るようになった著者は、しだいに心の中で山の存在が大きくなっていく。
山好きが高じて大学でも林学を学び、卒業して森林・林業に携わりながら、独りで、あるいは友と一緒に趣味の登山を続ける。
やがて道のある山よりも、地図を読みながら藪をこいで山頂に立つことに愉しさを見出していく。
しかし、死線をさまよう体験を二度もすることに・・・・・。
父も山で遭難し、その捜索活動の中、父の遺体を自らが森の遠くで発見する。
平凡な一登山者の、少し平凡でない半生記。
(「山の本」38号の予告から)
武田さんは『新潟の低山藪山』(白山書房)の著者羽田寿志さんや『越後百山』(新潟日報事業社)の著者佐藤れい子さんと交友が深く、その本の中にも度々名前は登場します。また、『山の本』(白山書房)にも何度か投稿しています。
新潟県東頚城郡松代町というブナ林に囲まれた雪が2m以上積もる田舎町に生まれ育ち、現在は村上市に住んでおられます。
子供の頃はブナ林が遊び場で、高校時代から山に登り始め、「山に関する仕事をしたい」と大学は林学科に選び、森林・林業に関係する仕事に携わりながら登山を続けています。
『森の遠くで』はそんな武田さんの登山を通した半世記です。一般的な登山道のある山から、道の無い山に惹かれていく武田さんの気持ちの変化がよく分かります。
越後藪山情報ネットワークも武田さんの肝煎りで発足しました。
越後の山を愛する人にとってはぜひ読んでみたい一冊です。
吉田明弘